腰の手術後のリハビリ

(1)リハビリテーションの目的

腰部脊柱管狭窄症の方は、何らかの原因で脊髄が通っている脊柱管が狭くなり、神経を圧迫されることによって腰痛・下肢痛やしびれや脱力が生じ、日常生活に何らかの支障をきたしてきます。手術により症状を軽減させ、手術後早期よりリハビリを開始し、体幹・下肢の筋力や全身持久力を回復させ、日常生活が自立すること、そして社会復帰することを目指します。

(2)術後(入院)リハビリテーション

⑵術後(入院)リハビリテーション

⑵術後(入院)リハビリテーション

術後翌日より理学療法士によるリハビリを開始します。最初は身体の状態や手術創部の痛みを確認しながら、ベッドでの起き上がり練習や立ち上がり練習を行います。可能な方は平行棒や歩行器を使用した歩行練習を開始します。起き上がってからは腰の負担を軽減させるため、コルセットを装着します。


歩行器を使った歩行練習

痛みや回復段階に応じて、筋力トレーニング、ストレッチ、歩行練習(平行棒→歩行器→杖→独歩)、日常生活動作練習、エルゴメーター(自転車)などを行います。


物を持ち上げる際の悪い例ン

物を持ち上げる際の良い例

退院時には自主トレーニングの指導や間違った動作で腰に負担をかけ続けると腰痛の再発・悪化に繋がるので日常生活での注意点などを指導します。(長時間の座位保持を避ける、物を持ち上げるときは腰を落として行う、荷物を運ぶ際は体から離さないようにする、長時間の立位作業はなるべく避け、片方の下肢を台にのせて作業を行う)

(3)退院後(外来)リハビリテーション

退院後も継続して筋力トレーニング、ストレッチ、エルゴメーターなどのリハビリが必要となります。歩行の安定性・耐久性の向上、仕事への復帰、余暇活動の拡大などを目標に通院リハビリを行います。

股関節の手術後のリハビリ

(1)リハビリテーションの目的

変形性股関節症の方は、股関節の変形により痛みが生じ、下肢の筋力や関節の柔軟性が低下することにより歩くことを含めた日常生活に何らかの支障をきたしてきます。手術により股関節の痛みを軽減させ、手術後早期よりリハビリを開始し、低下した下肢の筋力や関節の柔軟性を回復させ、日常生活が自立すること、そして社会復帰することを目指します。

(2)術後(入院)リハビリテーション

歩行練習の様子

術後翌日より理学療法士によるリハビリを開始します。最初は身体の状態や手術創部の痛みを確認しながら、ベッドでの起き上がり練習や立ち上がりを行います。可能な方は平行棒や歩行器を使用した歩行練習を開始します。


筋力トレーニングの様子

筋力トレーニングの様子

痛みや回復段階に応じて、関節を動かす練習、筋力トレーニング、歩行練習(平行棒→歩行器→杖)、階段昇降練習、日常生活動作練習(特に脱臼予防)などを行います。


退院時には自宅生活での注意点(脱臼予防)やご自宅でできる運動、必要な場合は住宅環境のアドバイスを行います。(注意する動作は起き上がり動作や立ち上がり動作、床の物を拾う動作、しゃがみこみ動作など)

自宅でできる運動 ※手術した方の股関節の足首に重りをつけます。

(3)退院後(外来)リハビリテーション

退院後も継続して関節を動かす練習、筋力トレーニングなどのリハビリが必要となります。歩行の安定性・耐久性の向上、仕事への復帰、余暇活動の拡大などを目標に通院リハビリを行います。

膝関節の手術後のリハビリ

(1)リハビリテーションの目的

変形性膝関節症の方は、膝関節の変形により痛みが生じ、関節の可動性や下肢の筋力が低下することにより歩くことを含めた日常生活に何らかの支障をきたしてきます。手術により膝関節の痛みを軽減させ、手術後早期よりリハビリを開始し、関節の可動性や下肢の筋力を回復させ、日常生活が自立すること、そして社会復帰することを目指します。

(2)術後(入院)リハビリテーション

CPM装置を使ったリハビリテーション

術後翌日より理学療法士によるリハビリを開始します。最初は身体の状態や手術創部の痛みを確認しながら、ベッドでの起き上がり練習や立ち上がり練習を行います。可能な方は平行棒や歩行器を使用した歩行練習を開始します。

また、ベッド上にてCPMという器械で膝の曲げ伸ばし運動を始めます。この器械は足を載せるだけで自動的に膝の曲げ伸ばし運動をしてくれます。曲げ伸ばしの角度は浅いところから始め、日を追って徐々に深くしていきます。


平行棒を使った歩行練習

痛みや回復段階に応じて、関節を動かす練習、筋力トレーニング、歩行練習(平行棒→歩行器→杖)、階段昇降練習、日常生活動作練習などを行います。


自宅でのリハビリテーション

退院時には自宅生活での注意点やご自宅でできる運動、必要な場合は住宅環境のアドバイスを行います。(禁忌となる動作は正座、しゃがみ込み、和式トイレなど)

(3)退院後(外来)リハビリテーション

退院後も継続して関節を動かす練習、筋力トレーニングなどのリハビリが必要となります。歩行の安定性・耐久性の向上、仕事への復帰、余暇活動の拡大などを目標に通院リハビリを行います。

腰部脊柱管狭窄症の保存的リハビリ

(1)リハビリテーションの目的

腰部脊柱管狭窄症の方は、何らかの原因で脊髄が通っている脊柱管が狭くなり、神経を圧迫されることによって腰痛・下肢痛やしびれや脱力が生じ、日常生活に何らかの支障をきたしてきます。リハビリテーションでは体幹筋の筋力を強化し腰椎の安定性を高めることや二次的に起こる機能障害(筋力低下,柔軟性の低下、不良姿勢)を改善・予防することを目的に行います。

(2)リハビリテーションの実際

温熱療法

局所循環の改善や疼痛軽減、筋緊張の軽減を目的に行います。


ストレッチ

ストレッチ

柔軟性の改善、血液循環の改善、疼痛の緩和などを目的としてストレッチを行います。骨盤周囲筋の柔軟性の低下により腰椎や骨盤の動きに悪影響を及ぼすこともあるため、体幹だけでなく下肢のストレッチも行います。


筋力トレーニング

筋力トレーニング

筋力トレーニング

腰椎の安定性を高めるために体幹筋の筋力トレーニングを行い、二次的に起こる下肢の筋力低下を改善・予防するために下肢の筋力トレーニングを行います。


日常生活指導

物を運ぶ際の悪い例

物を運ぶ際の良い例

間違った動作で腰に負担をかけ続けると腰痛、下肢痛の再発・悪化に繋がるので日常生活上の注意点を指導します。(長時間の座位保持を避ける、物を持ち上げるときは腰を落として行う、荷物を運ぶ際は体から離さないようにする、長時間の立位作業はなるべく避け、片方の下肢を台にのせて作業を行う)

肩関節周囲炎(五十肩)のリハビリ

(1)ハビリテーションの目的

肩関節周囲炎の方は、肩関節を構成する骨・軟骨や筋、腱、靭帯、関節包などが、加齢に伴う退行性変化や微小損傷によって炎症を起こし、それが積み重なってが肩の痛みや動きの制限が生じ、日常生活に何らかの支障をもたらします。リハビリテーションでは肩の痛みの軽減や肩関節の動く範囲の拡大を図ることを目的に行います。

(2)リハビリテーションの実際

温熱療法

温熱療法

局所循環の改善や疼痛軽減、筋緊張の軽減を目的に行い、関節可動域運動の前処置としても行います。


関節可動域運動

肩関節の動く範囲の拡大を図るために関節可動域運動を行います。


筋力トレーニング

肩の可動域が拡大してから筋力低下を起こしている筋の筋力トレーニングを行います。


棒体操

棒体操

1m程の長さの棒を使用し、患者さん自身が手軽に行える運動を指導します。


日常生活指導

肩に負担のかかる動作をしたり、不良姿勢を取り続けると炎症が再燃する危険性があるので日常生活上の注意点を指導します。(重量物を持つことは避ける、寒冷時や就寝時は痛みが増悪しやすいので保温に努める、不良姿勢(前かがみの姿勢)をとらないようにする)