胸腰椎圧迫骨折に対する手術(胸腰椎椎体形成術)

胸椎・腰椎圧迫骨折は、骨粗鬆症による骨量の減少が進み、何らかの原因で外力が加わったり無理な姿勢などにより発生します。通常は、保存的治療(コルセット等)で骨癒合を目指しますが、圧迫骨折の進行とともに脊髄の圧迫を引き起こすこともあり、また骨折型によっては保存的治療では難しい場合があります。高齢者の圧迫骨折の場合、下肢の麻痺や尿・便失禁を起こしたり、強い痛みのために離床が遅れ、寝たきりになる可能性もあります。

この圧迫骨折に対する手術は、骨折した骨(椎体)の中に人工骨を挿入し骨自体を補強し、その骨が固まるまで更なるつぶれを防ぐために上下の椎体を金属で連結する方法です。脊髄の圧迫が起きている場合は、脊髄の除圧を目的とした手術も同時に行います。

手術直後により痛みは改善する事が多いですが、骨折そのものが治ったわけではなく、骨粗鬆症等の継続した治療が必要です。また、他の椎体・部位に続発する骨折のリスクをいかに防ぐかも重要な課題です。

椎体形成術を受けた患者様の症例

手術後のX線写真

症    例
70歳代女性
症    状
腰背部痛・両下肢の痛み
しびれ・歩行時のふらつき
MRI検査
第1腰椎圧迫骨折(偽関節)
第12胸椎圧迫骨折(治癒)
第1腰椎を中心に脊柱管狭窄がみられる
診    断
第1腰椎圧迫骨折(偽関節)
腰部脊柱管狭窄症
手    術
腰椎部分椎弓切除術
腰椎椎体形成術、スクリューにて第11胸椎~
第3腰椎まで固定

手術後の経過
手術後、腰背部痛の緩和、両下肢痛の解消・しびれの緩和。
リハビリ訓練実施し、1ヶ月後独歩にて退院。